入門編の他に、応用編、技術編、疑問編がある。
かなりかみ砕いて書かれているが、最初から行列がたくさん出てくる。 この本に出てくる行列の計算は、この本の前半でほぼすべて説明されているが、初めての人は行列とベクトルのはなしなんかで慣れておいてもいいと思う。
他にも最尤法など多くの方法が丁寧に解説されている。
偏回帰係数、直接効果・間接効果が理解できないと、分析結果が分からない。p43-p50までに多くの事例が出てくる。この話が理解できなければ、結果を解釈できないので、共分散構造分析はあきらめた方がいいと思う。
共分散構造分析に出てくる潜在変数の基本的な考えは、第4章に出てくる。4.7章の識別問題は今すぐ理解できなくてもいいのでとばしてしまっていいと思う。
より複雑な構造方程式は第5章で解説。構造方程式を作ることが出来たら、後は実測値の共分散行列(左辺)と、構造方程式から計算される共分散行列(右辺)が等しくなるように係数を求めるという話になる。
7,8章で解を求める話があるが、統計ソフトがやってくれるのでパス。
モデルの適合度については、第10章に解説がある。GFI,AIC,RMESAなどが解説されてる。 モデルの適合度が高いことと、相関(因果関係)が強いことは別なので注意。
11章に改めてモデルの解釈の話が出てくる。変数が多いモデルでは、解釈が難しいということが指摘されている。