検出力

第一種の過誤と第二種の過誤のうち、第二種の過誤を起こす確率をβ(ベータ)とすると、1-βを検出力と呼びます。βは低いほどよいので、1-βの検出力は高いほどよいことになります。

検出力が高い=第二種の過誤を起こす確率が低い=本当は差があるのに差がないとみなしてしまう誤りが少ない。

研究対象者数が非常に少ない場合は、大きな差がみられたとしても偶然の差である可能性が否定できず、統計的に有意差が出にくくなります。本来は差がある(母集団同士を比較すると差がある)のに、差があるとは言えない(研究対象者のデータからは差があるとは言えない)という誤りが第二種の過誤です。検出力とは、「統計的に差があるとはいえない」という結果が出たときに、母集団にも差がないといえる確率です。

検出力を使う場面

研究を開始する前にサンプルサイズを計算する場合は、検出力を0.8ぐらいに設定することが多くみられます。

逆に、研究結果が終わった後に、このぐらいの対象者数と結果の差で、検出力はどのぐらいかという計算をすることもできます。計算方法についてはサンプルサイズをみてく ださい。

参考文献