因果関係

因果関係とは,2つの事象があるとき、片方が原因でもう片方が結果となるような関係のことです(要出典)。

研究において、2つの変数に相関があることとと因果関係があることは違います。

相関係数が高いことは原因と結果の関係を示すモノではありません。

また、回帰分析、パス解析、共分散構造分析では、変数間の→を使った図を書きますが、それも因果関係を仮定した場合の値であって、因果関係の証明にはなりません。

因果関係があるというには

厳密に因果関係を証明することは不可能だと思いますが、因果関係が強いことを示すために以下のような条件が示されています。

  1. 強い相関関係がある.
  2. 相関関係が常に成立する.
  3. 相関関係に特異性がある.
  4. 時間的前後関係が明確.
  5. 現象の背後にメカニズムが想定できる.
  6. もっともらしい.
  7. 首尾一貫している(これまでの他の知見と矛盾しない).
  8. 実験的な証拠がある(独立変数に操作性がある).
  9. アナロジーが成立する.
  1. 先行研究
  2. 生物学的妥当性
  3. 量-反応
  4. 影響の強固性
  5. 交絡の除去
  6. 逆転因果関係(結果−原因)の除去
  7. バイアスの除去

そもそも人間の場合、同じ条件で何度も介入することが難しいので、因果関係は証明できません(たばこを吸うとガンになりやすいかなど)。何度やっても同じ結果になるという科学実験であっても、次の実験でまた同じ結果になる保証は厳密にはできません。未来のことを完全に予測することはできないので。因果関係は、たぶんそうだろうという強さでしか表わせないと思います。

参考